2025/10/16 10:38
革の世界で“ワルピエ社”の名を知らない職人はいない。
イタリア・トスカーナ地方の老舗タンナーが生み出す
ブッテーロ(Buttero)とドラーロ(Dollaro)。
どちらも植物タンニン鞣しによるショルダー革で、繊維がぎゅっと詰まった密度と張りを持ち、
手にした瞬間に“本物の革”とわかる力強さがある
だが、仕上げがひとつ違うだけで
その表情も、性格も、まるで別の生き物になる。
ブッテーロは“滑らかで上品”。
ドラーロは“力強く無骨”。
どちらも6T leather worksが大切にしている
「無骨 × 上品」という相反する魅力を
まさに体現する素材だ。
ブッテーロ ── 滑らかで上品、育てるほどに艶を増す

ブッテーロは、手にした瞬間の“コシ”と“張り”が特徴。
スムースな表面は磨き込まれた金属のように光り、使うほどに艶が出ていく。
芯まで染まった色は深く、透明感があり、経年とともに奥行きを増していく。
最初は硬質だが、触れるほど柔らかく変化し、まさに「上品さの中に宿る無骨さ」。
6Tが求める“クラシックな強さ”を
そのまま形にしたような革だ。
ドラーロ ── 力強く、表情豊か。型押しによる無骨な存在感

ドラーロは、ブッテーロをベースに型押しと加熱を加えた革。
深いシボが陰影を生み、立体的で重厚な印象を与える。
圧と熱によって繊維を締め上げているため、傷や摩擦にも強く、タフに育つ。
見た目はワイルドだが、触れると意外になめらかで、そのギャップもドラーロの魅力だ。
ブッテーロが“艶で魅せる革”なら、
ドラーロは“表情で語る革”。
どちらも違う方向から「上品さ」を纏っている。
どちらを選ぶかは、使い手のスタイル次第。
どちらも6T leather worksが誇る、
“無骨と上品のあいだ”に立つレザーだ。
▶ 後編へ続く https://www.6tleatherworks.okinawa/blog/2025/10/16/104025
